2018年の日本口腔インプラント学会の動向 !!!

2018年9月14日~16日に開かれた第48回全国学術大会は、大阪大会議場でテーマは 『 インプラント治療が拓く未来 ・・・・ 超高齢社会への責任 』 だった。 私は優秀発表賞の選考委員にノミネートされ土曜日8時30分から12時までの発表10題から点数を付けて行った。一番関心を持った発表者は 『 歯科インプラントによる咀嚼機能回復と保健指導の組み合わせは体組成と代謝マーカーに影響する 』 咀嚼機能が低下した人は栄養学的に不利な食習慣になる事が多い。咀嚼機能を回復しても人間は脳の思考により摂食品目を決めてしまうので必ずしも咀嚼機能に見合った理想的食形態に改善されるとは限らず、歯を喪失した時の食形態が継続されがちだと言う。だから咀嚼機能回復に加えて保健指導とリハビリテーションを組み合わせる事でより効果的な健康増進が可能となると結論つけていた。この発表の良さは、インプラント治療によって咀嚼機能を回復させてもそれに伴う栄養指導とリハビリテーションを実行しなければ全身を回復させるまでの食形態をとりもどせないと言う事の発表だった。第39回中部支部学術大会は、2018年11月10日~11月11日まで名古屋市ウイング愛知で 『 超高齢社会のインプラント治療 - 新たな挑戦 』 と言うテーマで開催された。近年日本は超高齢社会になり平成28年9月15日現在の総務省統計局の人口推計では、65歳以上のいわゆる高齢者の割合は27.3%となり過去最高を記録したと言う。それに伴い、認知症やがん患者等の増加が社会問題になっている。私の往診している施設でも痛がっているので来て欲しいと言われ行ってみると手術したインプラント部位に炎症が有り痛がっていた。先ずはインプラントのメーカーや何処の歯科医院で手術したか聞くも認知症が酷く覚えていないと言う。しかしこの痛みを取って欲しいと施設側、家族側から言われる。私も日本口腔インプラント学会専門医なので大抵のインプラントは手掛けているのでインプラントメーカーが分かれば対処できるのだがと歯がゆい思いをした経験が有る。せめてインプラントを手術した医院と使用したインプラントメーカー、手術日はメモして保険証と一緒に保管して欲しいと思った。この学会で正に様々な難問をどう対処するか問いかけていた。この学会では専門歯科技工士講座の座長を務めて来ました。講師は専門歯科技工士・デンタルハウス・オクルージョンの林幹明先生にお願いして 『 インプラント技工に係るうえで必要とされる基礎知識と展開-知る・分かる・行う・出来る・分かち合う 』 と言うテーマで90分間お話を頂きました。
インプラント技工の基本技術からこれからの未来は、コンピューター化が進み技工用ロボットが精密にセラミックを削る時代が来ることを示唆していた。

2018年12月28日現在各種インプラント埋入総本数:2238本