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理事長コラム

腸内細菌の役割

『腸内細菌って身体に役立っているのですか???』と言う質問に答えるよ。
人の腸内細菌で良く知られているものに乳酸菌とビフィズス菌が有るが、これはほんの一部で健康な大人では1000種類にもなると言われている。近年の解析技術の発展で菌の役割が解明され、人の健康は腸内細菌に大きく依存する事が分かって来た。

母親の体内では無菌状態だった赤ちゃんは誕生の瞬間から産道、空気、食物など至る所から菌を体内に取り入れる。

東京大学服部正平教授によると母乳やミルクだけで育つ時期の腸内細菌は200~300種類だが、離乳して色々な物を食べ始めるとその種類は一気に増え大人に近づくと言う。かつては、便から分離して培養できる菌を中心に研究されていたが、培養するのに難しい菌が多かった。研究の進歩につれ2000年代後半に高速で遺伝子を読み取れる装置を使い便の中の菌を培養せず、様々な種類をまとめて解析し、どんな菌がどんな割合で存在するかを把握できるようになったと言う。

これらの腸内細菌の遺伝子を分析する事により食物繊維やデンプンの分解、免疫の活性化、侵入した病原菌の撃退などさまざまな役割がわかってきた。

欧米では、健康な人と病気の人の腸内に居る細菌の全体像を比較する大規模プロジェクトが進み、病気の人は腸内細菌の組み合わせが大きく変わり、種類も減少して居る事が分かったそうだ。

脂肪や糖分の多い食事、抗生物質の大量投与なども腸内細菌のバランスを崩す要因になるのね。

ただ働きの特定できた腸内細菌は、1割未満だと言う。

東京大学服部正平教授と理化学研究所の本田賢也チームリーダーは、炎症を抑える免疫細胞を増やす働きを持った『クロストリジウム属』という仲間の細菌17種類を特定した。これをマウスに投与すると、免疫の働き過ぎで起きる腸炎や下痢を抑えられる事を確認したそうだ。
日本で難病指定されている潰瘍性大腸炎やクローン病、糖尿病に効果が有ると有力な医学誌で紹介された。

最新アレルギー対策に『L-92乳酸菌』という文面が出ていたので載せるね。
『アトピー性皮膚炎』『通年性鼻炎』『花粉症』『喘息』などをはじめとするアレルギー疾患は、世界的に増加傾向にある。日本でも4000万人以上、国民の約3割が何らかのアレルギーを持っていると言う。季節や環境、日々のストレスなどにより発症すると言われる。これらの要因に敏感に反応する現代人の身体に有効な乳酸菌が見つかったと言うから実に興味深い!!!

ここでアレルギー増加の原因とアトピーの傾向について名古屋大学医療短期大学部名誉教授の鳥居新平先生が言うには、アレルギー増加や傾向の変化の原因を説明するものとして『衛生仮説』が有ると言う。これは清潔な環境下では感染症が減る代わりに免疫系が鍛えられない為にアレルゲン(アレルギーの原因となる物)に過剰反応しやすくなりアレルギーの発症が多くなると言う説の事なのね。

また環境や生活習慣がもたらす皮膚バリァー機能が傷つけられて皮膚からアレルゲンが侵入してアレルギーが起こる。

そもそもアレルギーは、免疫バランスの崩れから発症する。人の免疫システムには、司令塔の役目をするTh1(感染予防に働くTヘルパー1細胞の事)とTh2(アレルギー促進に働くTヘルパー2細胞の事)の2つのTh細胞が有る。

この2つのTh細胞は互いにバランスを取りながら免疫システムをコントロールしている。

しかし環境や生活習慣によって一旦そのバランスが崩れるとTh2の過剰な防護反応を引き起こしてしまうと鳥居先生が言う。

ここで新たなアレルギー対策としているのが『L-92乳酸菌(ラクトバチルス・アシドフィルスL-92株)』でこの特別な乳酸菌は免疫をつかさどる細胞に働きかけアレルギーを止める作用を引き出してくれる事がいくつもの研究から明らかにされていると言う。
日本臨床腸内微生物学会で『小児のアトピー性皮膚炎患者を対象としたL-92乳酸菌の有効性について』を鳥居新平先生が発表していた。

4歳から15歳までのアトピー性皮膚疾患患者20名を対象に『L-92乳酸菌』を摂取して貰った患者さんとプラセボと言い摂取しなかった患者さんとで経過比較した試験によると『L-92乳酸菌』を摂取した方が重症度指数が低下して症状が回復して来たと言う。

腸内細菌には、善玉と悪玉があり、これからまだまだ善玉の新種が見つかっていくと思う。
以前話した『L-21乳酸菌』は、胃がんの原因菌であるピロリ菌を退治する事が分かって来た。

また免疫機能のほとんどが腸内細菌によってもたらされる事を考えると、とても大切な菌と言う事なのね。

食生活での注意点は、アレルギー反応が強く出ている時は、肉を少なめにして魚でタンパク質を摂る事と根菜類をはじめとする野菜を食卓に並べる事なのね。具体的には昔ながらの和食に近い献立が良いしそれを1日3食摂る事を基本とする。これに加えアレルギーに負けない環境作りと生活習慣の両面で生活の質を高め意識的に皮膚をケアしてあげる事が大切であると日本アレルギー学会会長鳥居新平先生は言う。

 

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