О-157病原性大腸菌について

2014年7月26日(土)毎年恒例の『安倍川花火大会』が開催された。15000発の花火が夏の夜空を飾ったのね。ここまでは良いのだがこの夜店で出された生きゅうりを買った人達が、次々に下痢・腹痛に悩まされ病院を訪れると『О-157大腸菌』の感染だとわかった。

1週間経った現在までに400人以上が罹患したと言う。

ここで『О-157(病原性大腸菌)って、何???』という質問に答えるね。

О-157とは、大腸菌の持つO抗原のうちの157番目のものを意味する。大腸菌の背番号の様な物なのね。

大腸菌の中には、この前書き込みした様に免疫機能をアップしたり、胃がんの原因となるピロリ菌を除菌したり、アトピー性皮膚炎などのアレルギー体質を改善する作用が発見され人の味方となる物も有る。その反面、О-157の様に腸管出血性大腸菌に分類される有難くない大腸菌も有ると言う事だね。

この菌は、1982年にアメリカでハンバーガーが原因となった食中毒が契機となって発見された細菌で比較的新しい食中毒の原因菌になる。

この細菌は、『ベロ毒素』という特別な毒素を出す。О-26,О-111,О-128,О-145などが同じ様な病気を出すが、О-157による物が圧倒的に多く約60%~80%を占めると微生物学研究所所属、大阪大学教授本田武司先生が言う。

感染した場合の症状は???

潜伏期は、1日~10日と一般の食中毒に比べるとかなり長いのが特徴であり潜伏期の後に下痢・吐き気・嘔吐・腹痛など普通の食中毒となんら変わらないが、10%程度に悪寒・発熱を伴う事が有る。

これを風邪などの上気道感染症と誤診する事も有り、やがて血便が出だし鮮血様の血便に成る。

少し遅れて『溶血性尿毒症症候群』『血栓性血小板減少性紫斑病』になったり、痙攣や意識障害など『脳症』を起こす事も有る。

この症状も汚染食品をどの程度食べたかにより違って来るし、体力の無い子供や老人がひどく成り易いので注意が必要なのね。

重篤な症状まで移行する割合は、500人~1000人に1人程度で有ると言う。

対処方法は???

食中毒症状が出だしたら医療機関を受診する事が良い。

できれば早めに検査等独自の施設で出来る所が望ましい。

自分で疑わしい食品がわかれば検査のために持参すると良い。

できれば吐物や便を持っていければ乾燥しない容器に入れて持っていくと良い。

下痢止めは使わないほうが良い。悪い菌を早く体外に出してしまう事が良いのね。

無理に下痢止めすると腸内に病原菌を閉じ込め以上増殖させる恐れがある。

抗菌剤投与には議論が分かれている。抗菌剤によって『ベロ毒素』を一度に放出する事になり症状は悪化させる事になるという事なので安全を取って抗菌剤は使わないほうが良い。

『溶血性尿毒症症候群』に進行した時には、血液透析療法はじめ様々な専門治療が必要になる。

感染予防策は???

食中毒の予防の基本を守る事で、これができれば『О-157』による食中毒は必ず予防できるのね。次にあげる事を忠実に守る事。

  1. できるだけ加熱調理する事・・・・菌は熱に弱いので75℃以上で1分以上の火を通すと死滅する。
  2. 加熱直後に食べる事・・・・保管中に死にきれない菌が繁殖する恐れがある。
  3. まな板・ふきん・手などを介して2次汚染の可能性にも注意が必要。
  4. 非加熱のまま食べる食材には、流水で良く洗い、できるだ汚染している菌を洗い流す事で、発症に至る菌数以下にする事で予防できる。

この菌は食中毒菌のなかでも感染力が特に強い。

一般の食中毒原因菌の場合は10万~100万個以上の菌を食べないと食中毒は発症しないが、この菌の場合は、数100個~1000個で発症すると言われている。従って普通の食中毒と違ってこの菌は伝染する可能性がある。

感染者の排便の後始末には特に慎重にする必要がある。

徹底した手洗いと感染者の下着の洗濯時も消毒剤中に入れ数分間の煮沸処理後に洗濯するのが良いと言われている。

先日の静岡新聞によると静岡市は8月9日発症者が449人になったと発表した。

『О-157』などの腸管出血性大腸菌の集団食中毒としては、過去10年間で国内最大規模になった。これは2007年5月に東京都内の学校給食で起こった445人の発症者を抜いた事になる。

この中で腎不全を伴った合併症『溶血性尿毒症症候群(HUS)』になった重傷者は4人だと言う。

静岡市保健所は、祭典で短時間に大量に販売された状況が、これだけの発症者を生んだ要因の一つで相当に深刻な汚染があったとみていると指摘していた。

1000本もの冷やしきゅうりが当日販売された。

お祭りだと心も浮き浮きして夜店で物を買う楽しみもある。これこそ業者側がしっかりとした対策をして出店して貰わないとこれからもこういう不幸が起こりうる。

こういう不幸時にひどくなる人とそれほどでもない人が居るのがわかるが、これは汚染食品を食べた量にもよるが、ほとんどは日頃の免疫力をアップして置く事が大切なのね。

それには、日頃からストレスを溜め過ぎない事、毎日の食卓を楽しく偏食しないで1日30品目を目標に食事に気を付ける事が大切なんじゃないかな。

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